これがプロの仕事!エンジンの異音を聞いて不具合箇所をピタリと当てた!
エンジンからの異音
今回撮影させていただいたのは、1977年式FLHのショベルヘッド。
エンジンから異音がすると言うことでFatechさんに相談されてそうです。
このショベルのオーナーさん、ショベルヘッドに乗ろう!YouTubeチャンネルの視聴者さんで、動画をみてFatechさんに行かれたそうです。
そんな経緯もあり、動画撮影にご協力いただきました。
エンジンからの異音は動画でもはっきりと聞き取れるくらい大きな音がしていました。
かつ、複数の音が混じっていましたね。
カンカンとかコトコトとかカチカチとか…。
メンテナンスをすることで改善できないか…というご相談だったそうなんですが、なべちゃんははっきりと「それじゃ直りません」と。
根本の原因を直さないと、少し調整をして“ちょっとだけ”良くなることしかできません。
オーナーさん、フルオーバーホールを決断されました。
一気にバラして確認をした
動画ではバラしている作業は大幅に割愛しています。
以前似たような動画アップしていますからね。
- キャブを外す
- プッシュロッドを外す
- ヘッドを下ろす
- シリンダー、ピストンをバラす
- リフターブロック、カムカバーをバラす
- オイルポンプをバラす
- クランクケースを割る
- フライホイール、コンロッドなどすべてバラバラにする
この作業をお昼休憩挟みながら一気にやってもらったところ約4時間くらいですかね。
私と会話しながらなので、いつもはもっと短時間でバラバラにできるようです。
毎度思いますが手際が良いです。
異音の原因を特定していました!
エンジンからの異音を撮影していた際、音の原因は恐らくカムシャフト周りだろうと言っていたんですが、見事にカムシャフトに不具合がありました。
もちろん、原因はこれのみではなく、複合的な要因が絡み合っています。
大本の原因としてはオイルポンプの不良です。
オイルポンプ本体に傷が入ってしまい、それによる流量の低下がカムシャフトやクランク周りの潤滑不足をまねき、このような結果につながっています。
これはコンロッドで確認出来た傷です。
こちらはクランクピンを外して確認できた傷です。
ここは嵌め合い部分なので摺動はしていないのですが、ここにも傷がありました。
やっぱりしっかりとしたオーバーホールは必要ですね
今回のショベルヘッドは1977年式。
1度はオーバーホールしたような形跡がありましたが、放置期間が長かったのかオーバーヒートさせてしまったのか、理由は分かりませんがあまり良い状態のエンジンではなかったです。
ショベルヘッドはもう40年以上の車両です。
アーリーショベルは50年以上前の車両もあります。
さすがにリフレッシュさせてあげないとまともに走ることは難しいのではないでしょうか。
動画の中でもなべちゃんが言っていますが、白煙を噴いたり異音がしているのは使用限度を迎えている合図です。
なるべく早くオーバーホールするようにしましょう。
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